2017年11月18日(土)午後より翌19日(日)午前にかけて、「第20回日本ボランティア学習学会inおおいた」が大分市の日本文理大学の一木キャンパスを会場に開催されました。
「世界を見つめ、地域で輝く」をメインテーマに掲げ、大分地域でボランティア活動に参画するNPO・各団体、行政職員、高校生、大学生等延べ約180名の参加者に出席していただき、活発な議論が展開されました。
オープニングセレモニーでは日本文理大学の沖縄県人会によるエイサーの演舞により全国から、また地元地域からの参加者を歓迎し開会に花を添えました。
開催校挨拶
主催者を代表して、日本文理大学学長の菅 貞淑氏から歓迎の言葉と本学会開催の意義についてご挨拶をいただきました。
アレック・ディクソン賞
ボランティア学習推進部門では中国広東省在住の原田遼太郎氏が、またボランティア学習研究部門では日本ボランティア学習協会理事の高島弘行氏が、それぞれ受賞されました。
お二人の取組みについては、 コチラをご覧ください。
シンポジウム
シンポジウムでは「ボランティア学習、多事争論〜もっと自由に、もっと多彩に〜」と題し、日田市長・原田啓介氏、浮浪雲工房代表・金刺潤平氏、昭和女子大学コミュニティサービスラーニングセンター長(本協会代表)・興梠寛氏をパネリストに迎え、経験に基づいて議論が行われました。日田市での学びを欲する市民の動きや、水俣市での海外の若者をボランティアで受け入れそれを新たな学びとして受け入れる地域の印象的なお話が続きました。また、地方と都市圏の地域コミュニティーの比較として、世田谷でのボランティアセンターのお話があり、より議論を深めることが出来ました。
議論の中心はテーマのとおり、ボランティア活動での市民の学びと、これからさらなる学びをもって成熟した市民社会をどう構築するかが焦点となりました。ボランティアを基にした双方向の議論「多事争論」が今後のさらなる市民の学びを呼び起こし、「情緒の通う共同体」を目指すことが、自由で多彩な社会をめざす手掛かりになる事が確認されシンポジウムが締めくくられました。(シンポジウムの内容は2018年3月発行予定の研究紀要第19号に掲載予定です。)
研究発表
会員の研究発表として、国立青少年教育振興機構・国立妙高青少年自然の家の及川未希生氏、明治学院東村山高等学校の佐藤飛文氏、日本ボランティア学習協会理事の高島弘行氏(2017年度アレック・ディクソン賞受賞者)、亜細亜大学非常勤講師の仲 伯維氏の4名の会員による発表が行われました。
発表テーマ
〇青少年教育振興機構におけるボランティア育成(及川未希生氏)
〇災害ボランティアによる高校生たちの学び(佐藤飛文氏)
〇大学ボランティアセンターの使命と役割の研究(高島弘行氏)
〇持続可能な企業ではボランティア活動が社会的責任を果たされるか
―ESG情報開示に関連させ(仲 伯維氏)
第1分科会
地第1分科会は大学生からシニアまで約20名が参加。「地域・行政・学校の連携〜地域で育み、地域に活かす〜」をテーマに、えひめ子どもチャレンジ推進機構事務局長の仙波英徳氏、神奈川県立鎌倉高等学校元教諭の大坪直子氏、昭和女子大学の興梠 寛氏の3名の事例発表をもとに、日本ボランティア学習協会理事の高島弘行氏がコーディネートを務め、参加者も加わって活発な意見交換が行われました。
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第2分科会
第2分科会は約15名が参加。「高校生・大学生の地域での学び・地域にもたらすもの」をテーマに、新潟青稜大学の中野 充氏、華頂短期大学の名賀 亨氏、近畿大学の西尾雄志氏の3氏の事例発表をもとに、神奈川大学斉藤ゆか氏のファシリテートにより、参加者との間で質疑応答・意見交換が行われ、示唆に富んだ分科会となりました。
第3分科会
第3分科会は約35名が参加。「学生のグローカルな活動実践から拡がるボランティアの可能性と未来」をテーマに、熊本県立大学文学部3年の戸田千晴さん、日本文理大学工学部4年の塩崎克樹さん、同大学工学部4年梶原百花さん、熊本高校2年の福田莉万さん、同高校1年の坂野滉太さん、熊本学園大学付属高校2年の下川光輝さん、熊本県立大学総合管理学部2年の山野貴絵さん、千葉大学法政経学部4年の青山 聖さんの8名の事例発表をもとに、日本文理大学工学部4年の中西涼太さんがコーディネーターを務め、また熊本市国際交流振興事業団事務局長の八木浩光氏をコメンテーターとして、質疑応答や意見交換を活発に行いました。
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