2016年11月19日(土)午後より翌20日(日)午前にかけて、亜細亜大学を会場に、「ボランティアでつながる地域・家庭・学校」を全体テーマとして、基調講演、アレック・ディクソン賞授賞式、シンポジウム、会員研究発表、分科会などが行われました。
基調講演
基調講演では、亜細亜大学学長の栗田充治氏(協会副代表)が「ボランティアをするということ〜市民モラールを考える」をテーマに話されました。
アレックディクソン賞
ボランティア学習実践部門では「愛媛県立新居浜南高等学校ユネスコ部」が、またボランティア学習推進部門では「東京都西東京市の杉の子会」が、それぞれ受賞されました。 新居浜南高等学校ユネスコ部は、高校生が市のシビックプライドである別子銅山の歴史や文化を発信し、故郷学や登山・史跡探訪を小中学生を対象に実施し、サービスラーニングを展開してきたことが高く評価されました。また、 西東京市の杉の子会は、数十年にわたる子どもの野外体験活動の展開で、地域子ども会とそこにおける大学生・高校生ボランティアを育成してきたことが高く評価されました。
シンポジウム
シンポジウムは、「若者たちが提案するボランティアと学び〜今、私たちは動き出す」をテーマに、武蔵大学経済学部(4年)正田理沙子氏・専修大学経済学部(3年)新谷佑也氏・成蹊大学法学部(4年)野村明祥氏の3名をパネリストに迎え、千葉大学理学部(1年)深沢 文氏及び昭和女子大学人間社会学部(3年)細渕由真氏の2名の進行のもとで、約2時間半にわたり実践報告と意見交換等が行われました。参加者は約60名でした。(シンポジウムの内容は、2017年12月発行予定の研究紀要第18号に掲載予定です。)
研究発表
研究発表として、早稲田大学の石野由香里氏(2015年度アレック・ディクソン賞受賞者)、高知大学大学院の中家由紀子氏、桐蔭横浜大学の木下直子氏の3名の会員による発表が行われました。
発表テーマ
●「演劇的手法を用いたボランティア活動の省察と変容的学習に関する研究〜アクティブ・ラーニング、サービスラーニング等への適用に向けて」(石野由香里氏)
●「英国におけるギャップイヤーの成立過程」(中家由紀子氏)
●「桐蔭横浜大学スポーツ健康政策学部における社会貢献論」(木下直子氏)
第1分科会
第1分科会は、約15名の参加のもと、「Make a difference! 私が変わる、社会は変わる 〜広げよう、わたしたちのボランティアネットワーク」をテーマに、都築則彦氏(千葉大学理学部3年)・綿野知洋氏(明治大学情報コミュニケーション学部1年)・林 由莉氏(昭和女子大学人間社会学部3年)の3名がコーデネーターを務め、各参加者の取り組みの紹介や発表等を踏まえ、活発な意見交換が行われました。
第2分科会
第2分科会は約20名の参加のもと、「ボランティア学習からつながる“今”〜ボランティア体験をした若者たちが、地域社会でどのように生きているか」をテーマに、「NGO SOSIA」代表理事(亜細亜大学卒業生)の甲野綾子氏、カメラマン(神奈川ふれあいサマーOB)の長田由夏里氏、「(株)ここくらす」社長(神奈川ふれあいサマーOB)の荒井聖輝氏、「NPO法人さいたまユースサポートネット」(大東文化大学卒業生)飯田瑞希氏の4名の事例発表をもとに、日本大学芸術学部3年(東京女学館高校卒業生)合田 友氏の進行で、質疑応答・意見交換が行われ、示唆に富んだ分科会となりました。
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第3分科会
第3分科会は約20名の参加のもと、「子どもたちに関わるボランティアの意義と役割 〜体験活動の推進に向けて」をテーマに、NPO法人「コドモ・ワカモノ まちing」の浅岡 健氏及び西東京市の「杉の子会」代表の原 隆氏による事例発表をもとに、文教大学人間科学部の青山鉄平氏の進行のもとで、質疑応答や意見交換が活発に行われました。
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第4分科会
第4分科会は約20名の参加のもと、「ボランティアでつながる地域・家庭・学校〜地域のみんながボランティア」をテーマに、東京都の「世田谷地域障害者相談支援センター」(相談員)の山内 聡氏、「横浜市立東山田中学校学校支援地域本部(学校・地域コーディネーター)の大淵順嗣氏・深沢純子氏、「NPO法人あだち学習支援ボランティア『楽学の会』」(前代表理事)の早坂津夜子氏の4名による事例発表をもとに、神奈川県立鎌倉高校の大坪直子氏の進行のもとで、質疑応答や意見交換が活発に行われました。
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第5分科会
第5分科会は、「コミュニティを教室にしたソーシャルな学び〜学びの動機づけから、キャリア形成まで」をテーマに、5名が参加し、「日本文理大学人間力育成センター」(副センター長)の高見大介氏の進行のもとで、ボランティア活動のもつ学びの可能性について、意見交換・討議が行われました。 |